花の季節です。一年のうちで一番気候が良く、一番たくさんの花が咲きますね。木の花、草花、皆それぞれに美しく、艶やかであり、可憐であり、素朴であり、身の程をわきまえて咲き乱れます。人にもいろいろな人がいて、その人となりに違いはあれど、人生で一花咲かせたいのは誰しも同じ思いのはずです。花たちも多分同じ思いで精一杯咲かせるのでしょう。
咲いている花を見てすぐに名前が言えたら楽しいだろうなあなんて思いますが、なかなか勉強する余裕がありません。花を愛でる。名前を覚える。そんな余裕がほしいですね。人生には無駄な時間もまた必要だし、無駄なようで、実はそれが心に一番必要な薬だったりします。だって、四六時中充実した時間を過ごそうなんて、逆に神経すり減らして疲れること間違いなしですから。人生は、休憩や余暇を挟みながら癒しの時間を持つことが精神的にも肉体的にも良いというものです。 花子
なんじゃもんじゃ
木犀(もくせい)科 ヒトツバタゴ属 開花時期は4/25頃~ 5/10頃。プロペラ型の白い花すぐ散ってしまう。明治時代、東京の青山練兵場(今の明治神宮外苑)の道路沿いにあり名前がわからなかったので、何の木じゃ?と呼ばれているうちに、「なんじゃもんじゃ」という 変わった名前になった。この名前の木は 色々あり「くすのき」「あぶらちゃん」「かつら」等にその名前がついている。千葉県利根川沿いの神崎神社にあるくすのきは、水戸黄門が自ら「なんじゃもんじゃ」と言ったとの伝承もある。一般的には青山練兵場に植えてあった「一葉(ひとつば)たご」と呼ぶ種類。「たご」は「とねりこ」という木の方言名。「とねりこ」が羽状複葉に対してこちらが単葉であることから名づけられた。
紅要黐(べにかなめもち)
薔薇(ばら)科 カナメモチ属 新葉が紅色で光沢がある。開花時期4/25頃~ 5/15頃。・3月から4月頃に伸びる葉が、ひときわ赤いためこの名前になった。若葉が赤いのはまだ柔らかく葉緑素も十分形成されてない若葉を紫外線から守るアントシアニンという赤い色素がサングラスのような働きをする。花は泡を吹いたような白色。生け垣として植えられる。
よく似たもの
要黐(かなめもち)
新葉は紅要黐ほど赤くない。花期は少し遅い(5月~6月)別名:赤芽黐(あかめもち)
レッドロビン
新葉は紅要黐と同じ位に赤く 紅要黐と大要黐(おおかなめもち)の交雑種。 葉は要黐や紅要黐より大きく柔らかい。別名「西洋紅要黐」